うつ病になったら腹を括る
うつ病になったら、ショックだし驚くし、不安になります。当然ですよね。
すぐには無理かもしれないけど、そのショックを否定せず腹を括ることが大事です。
なぜなら否定しようとすればするほど不安が大きく見えて、必要な対策を実行する余裕がなくなってしまうからです。
うつ病になったら腹を括りましょう。
秘訣は「時間の経過」と「自己都合主義」です。
目次
「うつ病は心の風邪」という言葉の誤解
「うつは心の風邪」というキャッチコピーがありますが、あれは誤解を招いていると以前から思っています。
✕風邪=薬飲んで寝てれば治る⇒だからうつ病も薬飲んで寝てれば治る
〇風邪=いつでもだれでも罹る可能性がある一般的な病気⇒だから他人事と思わず予防を心がけよう
です。
ですから、「風邪のように簡単な病気に苦しむ自分はダメな人間なんだ」と思わないことです。
とてもとても辛い病気です。
そして簡単に治るものでもなければ、回復しても「心の癖(認知)」や、「うつになった環境」が変化していなければ、再発するリスクはあります。
うつを甘く見ないことで、腹を括って向き直ることで、怖い病気ではなくなります。
対処法はあります。その為に医療・福祉・心理の専門家がウヨウヨいるのですから。
≪参考情報≫ 『「うつ病はこころの風邪?」』 (公益社団法人 日本WHO協会)
認知的不協和で自分に都合よくとらえる
居直りましょう。
乱暴な言い方に聞こえたら申し訳ありません。
しかし、うつ病に限らず病気はなってしまったら後は治療してリハビリして再発予防するしかありません。
病気にならなかった過去には戻らないし、戻らない過去に対して「あの時〇〇していたら」をぐるぐる考え続けても辛くなる一方です。
うつ病本人はすぐに居直ることはできないかもしれませんが、家族は心がけてみましょう。
良い意味で、家族は他者(うつ病本人ではない、ということ)なのですから。
認知的不協和
自分の持つ認知と、他者・周囲・環境の認知の間にずれがある場合、ずれを解消しようとする心の動きのことです。
分かりやすい例では、喫煙。
タバコの害を聞いた喫煙者が、「自分は病気になるほど吸ってない」「タバコ吸ってるけど運動もしてるから健康だ」と、喫煙によって被るかもしれないデメリットを他の要素で否定します。
これを逆利用しましょう。
【自分の認知】うつになって辛い、自分はもう普通じゃない、今まで通り生活できない
【自分以外の認知】うつ病は病気だから治療法がある、メンタルヘルス支援制度もある、うつ病になっても働き方やライフスタイルを変えて生活できる
↓
自分はうつを全部受け止める。その上で対策を取る。何かあれば周りに助けてもらえばいい。
辛いのだから周囲に甘えて頼っていい。
≪こちらも読まれています!≫ 惠然庵コラム『家族がうつ病になったとき』
うつ病対策5か条
- 他人と自分を比べない
- 主治医と仲良くなる(何でも相談できる関係になる、信頼する)
- 遠い未来については考えない
- うつ病を隠さない(隠さないことで頼ることが出来る)
- 原因追及より問題解決思考を持つ
病気になってすぐに腹を括ることは難しいと思います。
そこに至るまでに様々な葛藤があるでしょう。
しかし、時間を置くことで、「なるようになる」と思える時が来ます。
八方ふさがりだと思っていた未来に、色んな可能性や選択肢があると知ることが出来ます。
こうしてインターネットを見ている時点で、解決へ向けて動き出している証拠です。
あとは焦らず、慌てず、落ち着いて、「今」と向き合いましょう。
≪こちらも読まれています!≫ 惠然庵コラム『【うつ病体験談④】私がやったこと・決めたこと』
今すぐ出来ること
寝る
何はともあれ、眠れるようになりましょう。
うつ病当事者はまず眠れません。だから病院へ行って自分の症状にあう睡眠導入剤を処方してもらいましょう。
最初に処方された薬で眠れなければすぐ先生に相談して変えてもらいましょう。
睡眠導入剤は種類がたくさんあります。超短時間型から長時間タイプまで。
赤ちゃんは寝ることが仕事、と言われますが、うつ病になった人も「寝ることが自分の仕事」と思いましょう。
気持ちを言葉にする
不安やイライラ、焦りなどを心の中でモヤモヤと抱えているだけだと、どんどん膨らんで手が付けられなくなります。
家族や親しい人に話を聞いてもらうのもいいし、カウンセラーなどのプロに話すのもいいです。
または日記やジャーナリングなどで手書きするのもいいです。
鍵垢にしてSNSに吐き出すのもいいと思います。
言語化する過程で、自分の気持ちにしっくりくる表現が見つかります。
それが「これから解決していきたい課題」です。
何を解決すべきか、が分かっていると、その後の過ごし方が充実してきます。
デジタルデトックス
現代は情報が溢れています。進んで情報を得ようとしなくても四方八方から情報が入ってきます。
情報は刺激です。メンタルに課題があるときは特にネガティブな刺激になります。
不要な刺激を100%カットするのは難しいかもしれませんが、自分がコントロールできる部分はカットしていきましょう。
そしてこれらは、出来れば家族も一緒に行いましょう。
まとめ
うつ病に限らず病気になることは、どう考えてもポジティブに捉えられる事態ではありません。
ショックだし、不安だし、出来れば認めたくないでしょう。
それが普通だし、それでいいのです。
前向きに捉えなきゃ、うつ病でも出来ることをやらなきゃ、不安だなんて言ったら心配かけてしまうから…。
と考えると余計辛くなります。
辛いのだから頑張らなくていいし、愚痴っていいし、泣いてもいいのです。
そしてそれは家族も同じです。家族も頑張らなくていいし、不安なら一緒に泣いていいのです。
自分の正直な感情を吐き出すことで、不安もショックも受け入れる余裕が生まれます。
そうすると自然と「なっちゃったんだからしょうがない、これからどうしようか?」という相談に繋がります。
その日が来るのを待ちましょう。
≪こちらも読まれています!≫ 惠然庵コラム『【メンタルケアラー体験⑥】怖いのは共倒れ ~実体験より~』
LINE公式アカウントはじめました
ブログやSNSではお話出来ないような経験談やケアラーのためだけのライフハックなどを発信します。
今なら有料級の登録特典もプレゼント!
是非この機会にご登録ください。お待ちしております!