不安との付き合い方

不安との付き合い方
不安は消えない。だから「あること」を受け容れる

不安な気持ちは、出来ることなら感じたくないですよね。
だから、不安な気持ちになりそうな要素からも遠ざかろうとします。
不安や恐怖は危険から身を守るための重要なサインなのですが、つい行き過ぎてしまって、サインそのものがストレスを強めてしまいがちです。

不安との付き合い方。それは「無視しても消えないのだから、あることを受け容れる」です。

1.不安な気持ちを受け容れろ、とは言うけれど…

多くの書籍で「不安な気持ちも受け容れよう」と言われています。
恐らくそれは、不安を避けよう、打ち消そう、考えないようにしよう、とするよりも現実的です。
不安に限らず、思い浮かぶ感情や思考は、「考えないようにしよう」と思うと逆にそのことばかり考えてしまうからです。

とはいっても、「受け容れよう」という言葉をそのまま実行できる人も少ないと思います。
そのまま実行しようとすると、ただひたすら耐えるだけで、結果的にストレスを強めるだけになってしまいます。

2.受け容れることの覚悟

否定しようとしても結局考えてしまうから、逃れようがありません。
そして不安とは、危険を知らせるサインでもあるのですから、無理矢理無視することで回避できたかもしれない危険に遭遇して仕舞う可能性もあります。

逃げることはできないし、逃げることは逆にデメリットを増やすだけ。
だとしたら、「受け容れるしか道はない」と、覚悟を決めてしまうほうが合理的かもしれません。

言い方は悪いですが、「諦め」ですね。

3.でももし不安が実現したら?

そう考えてしまって、また最初の「不安を想定するような状況からの回避」に戻ってしまうことも十分考えられます。
もしも」で、頭がいっぱいになってしまうんですよね。

その気持ちはよく分かります。
そして人間は、いくらでも「もしも」の世界を作り上げることが出来ます。
他人から見たら「そんなまさか」と思うような状況も、本人にとっては自分の不安がスタート地点ですから、あながち「まさか」とも言い切れない、微妙に現実味のある「もしも」の世界です。

では、思い付いた「もしも」の事態への対処法を全部考えますか?
「もしも」の事態を10通り考えたとして、最低1つずつ対処法を考えて、その為の準備をして、対処できるようスキルを磨いて、、、と考えるときりがありませんよね。
そしてきっと不安が強ければ強いほど、「もしも」は10どころではすみません。100も1000も思い付いたら、それこそ永遠に終わりません。

4.不安と付き合うための2つのスキル

「もしも」の事態を考える時間と、準備のためにかけるお金があるなら、その分を以下の二つのスキルに振り分けてみてはどうでしょうか。

①不安の更に先にある「目的地」を思い浮かべる

例えばどうしてもたどり着きたい山の頂上があるとします。
しかし途中の道に大きな岩が立ちふさがっていて、その岩をよじ登って乗り越えないと先へ進めません。
しかし今までやったことがないので、もし転んだら、足を滑らせたら、岩を乗り越えた先に怖い生き物がいたらどうしよう、などと考えて足がすくみます。

そこでUターンすることも可能でしょう。
ただしそうすると、山の頂上へはたどり着けません。
山の頂上にたどり着くこと(そこでしたいこと)と、目の前の岩を乗り越える苦労を天秤にかけたとき、山の頂上を取るなら、不安はネガティブなサインではなく「乗り越える方法を考えるヒント」に切り替わります。

レジリエンス

一般的には「困難や脅威に直面している状況に対する適応能力や回復力」を指します。

不安を感じた時に考えた「もしも」の事態が現実化した時、物的にか心的にか、何かしらを損なうでしょう。
それは確かに怖いことです。
しかし人には、その状況に適応したり、欠損を回復するスキルが備わっています。
そしてレジリエンスは、持って生まれた容量が固定されているわけではなく、経験を積む中でどんどん高めていくことが出来る能力です。

「もしも」の事態になったとしても、自分はそこからまた回復できる、と思えることで、不安そのものは消えるわけではありませんが、小さくなります。
そして自分のレジリエンスを信じて不安を受け容れた時、レジリエンス自体が更に高まり、もっと強い不安に襲われた時には、前回よりパワーアップしたレジリエンスが支えとなってくれます。


とはいえ、目に見えないものは、良いものは小さく、悪いものは必要以上に大きく感じてしまうものです。
その時は、第三者の力を借りましょう。
自分にはとてつもなく大きく見える不安が、違う人から見たらそうでもなかったり、「前も出来てたから大丈夫じゃない?」と、自分では忘れていた実績を思い出させてくれるかもしれません。

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