大人が歩む自己肯定感の旅

大人が歩む自己肯定感の旅

過去の足跡から未来へのステップアップ

自己肯定感という言葉を色んな所で耳にすると思います。
高いほうが、もちろんいいのでしょう。
ですがどうやったら高まるのか、高まるとどうなるのか、そもそも自分の自己肯定感ってどうなの?など、色々考えてしまうと思います。

大人だからこそ出来る自己肯定感の高め方とその意義について考えました。

1.自己肯定感とは

そもそも自己肯定感って何でしょう。
定義は様々ですが、私は名の通り「自分(自己)を肯定的(前向き、積極的、あるがまま)に受け入れることが出来ている感覚」だと思っています。

自分、ってどんな人間でしょう。
大人になるほどそれがあやふやになっていきます。
何故なら、大人は世界が広いからです。
家族と同世代の友人に囲まれた子供時代から抜け出して、色んな世代の色んな考え方を持った、場合によってはいろんな国の人と一緒に仕事や生活の場で関わります。
影響を受けたり与えたり、それがポジティブだったりネガティブだったりする中で、「自分なんて大したことない」「出来ないことばかりだ」「あの人が出来ることがどうして自分には出来ないんだろう」「もっと~~であるべきなのに」のような壁に突き当たり続けます。

自分とはどんな人間か、を、「今の自分」として吟味し評価し受け入れる暇がないのです。
それに対して他者の良い面や社会的要請(大人なら、〇歳になれば~~出来て・なっていて当たり前)はクリアに届きます。そちらを優先して、がんじがらめになってしまいます。

本当の自分を見極めることが出来ていないまま、自分を過小評価し、他者や社会を過大評価する習慣に馴染んでしまい、気がつけば「自分なんて価値がない」と自己評価を下げまくっているのです。

低い評価しか与えられない自分を肯定しようとしても難しいでしょう。
ですから、自分に自信を得てもっと堂々と理想的に振舞えるようになるために「自己肯定感を高めよう」という取り組みが生まれたのではないでしょうか。

2.大人が自己肯定感を求める理由

ずばり、役割責任があるからです。

子どもにも役割やその時に見合った責任はあります。ですが成人するまでは本当の責任者は親や大人です。

大人自分が自分の責任者です。
何かを選び、行動すれば、それによる結果や伴った影響も含めて自分が責任を持たなければいけません。
自己責任、という言葉は一人歩きしすぎていて嫌いなのですが、やはりどうしてもある程度は自分で取らなければいけない責任がついて回るのが大人です。

責任を取ることがセットになっているなら、選択や決断、行動は自信をもって行わなければいけなくなります。
自信をもって決断・行動するために、自己肯定感が力を発揮します。

大人は役割と責任がある

と思えるのです。
仕事だけでなく、家族や、他の人間関係や緊急時などにもすべて適用できる考え方です。

3.大人の自己肯定感の高め方 5選

①過去を振り返り、成功体験を思い出す

思い出せる限り昔まで遡って、丁寧に自分の過去を掘り起こしてみましょう。
幼稚園の時、小学校1年生、3年生、6年生。中学入学、2年生、高校受験。高校時代、大学・専門学校時代。更に社会人になってからのことを、1年・1ヶ月ずつ。アルバムをゆっくり捲って写真を1枚ずつ確かめるように。

成功とは、位人臣を極める(古い…)ことだけではありません。一山当てたり他者から拍手喝さいを受けることだけではありません。

一人で寂しそうにお弁当を食べていたクラスメイトに話しかけたら、意外と楽しかった。
絶対落ちる!と思った志望校に合格した。
無理めな人に片想いして告白したら付き合えた。
誰も気づいていないだろうと思いつつ続けていた習慣を、上司に褒められた。

全部あなたの成功体験財産です。

②自分の強みを再確認する

自分の長所・強み・ストレングス過小評価していませんか?
例えば「料理が得意」だと思っていたけど、会社で同僚の手作り弁当を見たらとっても上手で、「あれと比べたら私なんて…」と、特技リストから料理を外してしまう、なんて経験があるのではないでしょうか。
だけど他人と比べる必要があるのでしょうか。
コンテストでも競技会でもないのです。
自分が「これが私の強み・長所・特技だ」と思ったら、それが正しいのです。
そして<①>の振り返りの中で、忘れていた強みを思い出せるはずです。

③目標を立て、計画し、実行する

大人の自己肯定感に必要なのは「継続性」です。
瞬間的な爆発力より、コツコツ毎日地道に続けることが出来るほうがずっと出来るほうがずっと意義があることを知っています。
ですが、何の魅力も感じない習慣やルールをひたすら繰り返すのは、大人と言えど苦痛です。
ならば目標を作りましょう。そして達成するまでのカレンダー(計画)も作りましょう。
それに沿って毎日努力やトレーニング、勉強を積み重ねていくことで、気がつけば継続力を身につけることが出来ています。
達成したときには目標そのものと二つが手に入ります。

④自己投資の重要性を知る

大人になると「稼ぐ」ことに意識が集中します。どれだけの仕事をしたか、それに対する評価は収入や報酬が目安になるから、とも言えます。
生活していくためにもお金は必要ですから、その意識は大事です。
けれど自分自身が大学卒業時+毎日の業務や生活の中で得た知恵やスキルだけで、自己肯定感を高められるほどの自信を得られるものでしょうか。
それだけでは得られていないから、「自己肯定感を高めたい」と思っているのですから、何かが不足しているのです。

大人の自己投資は、投資分を上回る実をもたらしてくれます。
新しい知識を知り、出来なかったことが出来るようになり、これから先目指す方向が見えて行動化が高まると、自然と成長して新しいステージへ進むことが出来ます。
これは体験してみないと分からないことかもしれません。

今の自分からステップアップするためには、投資して成長することが確実な道と言えるでしょう。

⑤自分を受け容れる

これが一番のキモですね。
過去の実績を振り返り、自分の強みを思い出したり再発見し、継続力を身につけて自己投資で自分を成長させよう、という意欲まで手に入れたなら、自分を肯定しない理由は無いでしょう。
他人と比べる必要はありません。今ここで自分に対してポジティブな目を向けることが出来ている状態が、「自己肯定感が高い」と言えるのではないでしょうか。

4.実は自己肯定感は「結果」である

ここまでお話してきてひっくり返すようなことを言いますが、自己肯定感は「高い状態を目指す」ものというより、「結果として高まっている」もの、だと、私は考えています。

自己肯定感を高めよう!とばかり考えると、自分を良く評価するために手っ取り早い手段を取りかねません。
代表的なものは「行き過ぎた承認欲求」です。
自己肯定感とは自分で自分を肯定し受け入れる感覚のことなのに、他者からの「いいね!」「すごいね!」を使おうとしてしまうのです。
すると、永遠に「いいね!」が無いと自分で自分を受け容れられなくなってしまい、自己肯定感を高めようと思う前よりも辛くなってしまいます。

自己肯定感を高めることを直接の目的とするよりも、「自己肯定感が高くなっている自分は、どんな生活をして、どんなふうに仕事に取り組んで、何を目指していて、周囲の人とどんなふうに関わっているのだろう?」を考えてみましょう。
その中に目標計画、手段としての自己投資先が見つかります。それに取り組みましょう。

その結果として、近い将来「自己肯定感が高い自分」と向き合うことになるのです。

自己肯定感は目標ではなく結果

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