2-1.ストレスコーピングとは

ストレスの取り扱い方、というと、一番有名な概念は「ストレスコーピング」です。「コーピング」とも言います。

ストレスの基(ストレッサー)にうまく対処しようとすることです。

大きく分けて2種類あります。

①問題焦点型

ストレスコーピング:問題焦点型

1つは「問題焦点型」です。
ストレッサーそのものに働きかけて、それ自体を変化させて解決を図ろうとする方法です。

たとえば「明日の会議で社長の前で発表する予定だが、今から失敗しないか不安で仕方がない」と言う場合。
問題は「失敗したらどうしよう」と言う不安です。
では失敗する可能性を下げることが必要です。同僚に時間を取ってもらって、デモをやってみましょう。
資料を使って実際に社長の前でプレゼンするのと同じようにやってみて、同僚には社長になりきってツッコミを入れてもらい、それに対する回答も一緒に考えてもらう。

100%大丈夫、とまでは行かないかもしれませんが、「ここまで準備出来たんだからある程度は出来るだろう」と自信を持つことが出来るようになります。

②情動焦点型

ストレスコーピング:情動焦点型

もう一つは「情動焦点型」です。
ストレッサーそのものに働きかけるのではなく、それに対する考え方や感じ方を変えようとする方法です。

上記と同じ「明日の会議で社長の前で発表する予定だが、今から失敗しないか不安で仕方がない」と言う場合。
問題は「不安で落ち着かない自分の気持ち」です。
会社にいると明日のことばかり考えてしまって落ち着かないから、今日は早めに帰宅して趣味を楽しんだり家族と食事を楽しんで気持ちをリラックスさせます。
または「会議が終わったら頑張った自分にご褒美をあげよう」と考えて、ずっと欲しかった物を買う予定を立てる、と言うのもあるでしょう。

直前には緊張してしまうし、結果はどうなるか分かりませんが「不安で仕方がない」と言う感情を安定させる効果はあります。


どちらが正しい、と言うことはありません。
自分はどちらを取る傾向が強いか、を知っておくといいでしょう。

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