では、自律神経の中身を見ていきましょう。最初は交感神経です。

『交感神経とは、自律神経のうち臓器や器官などの働きを向上させる神経系。交感神経は自動車ではアクセルに該当し、盛んに働いているときには血管を収縮させ、心拍数を高め、血圧を上昇させます。また、呼吸が速く、浅くなり、胃が弛緩して胃液の分泌が低下して消化が抑制され、便秘にもなりやすくなります。ストレスがかかっているときには、交感神経の働きが盛んになります』

一般社団法人日本健康倶楽部
交感神経とは

車のアクセルの喩えが使われている通り、集中力活動量を上げて日中やるべき仕事や役目を果たすための準備を整えてくれる神経です。
いつでも刺激に対して反応出来るような体勢を作るため、呼吸が浅く早くなり、心拍数が上がります。

外界の刺激や脅威に対する人間の反応を「闘争・逃走反応」と呼びます。原始的な反応で、命を危険から守るために、立ち向かう(闘争)べきか逃げる(闘争)べきか、の判断を瞬時に行います。

とても有用な働きですが、この緊張状態を保つため、体内ではアドレナリンが生成されます。
アドレナリンはやる気や集中力を高めてくれますが、高まり過ぎると刺激に対して過剰反応し、それがストレスになります。
ストレスを感じると、今度はそれに打ち勝とうとして「ノルアドレナリン」や、ストレスに反応して「コルチゾール」というホルモンが分泌されます。

その結果として、怒り、不安、焦り、嫉妬などの感情が喚起されます。

更に、交感神経が活発な間は血管が収縮(狭くなる)するため、血液循環が悪くなり、全身に酸素や栄養が巡らなくなることで、血管や心臓への負担が増え、免疫力が低下し、感染症などにかかりやすくなります。

>> 2.自律神経とは ②副交感神経とは