副交感神経とは、
自律神経のうち臓器や器官などの働きを抑制させる神経系。
一般社団法人日本健康倶楽部
副交感神経は自動車ではブレーキに該当し、盛んに働いているときには血管を拡張させ、心拍数を下げ、血圧を下降させます。
また、呼吸が深く、ゆっくりとなり、胃が収縮して胃液の分泌が増えて消化が促進されます。
副交感神経の働きが過剰になっているときには下痢を起こすこともあります。ぬるめのお湯で入浴すると副交感神経の働きを盛んにすることができます
副交感神経は交感神経とは反対に、「休息・リラックス」をつかさどる神経です。
身の危険に備える必要が無い環境・条件下で、脳と体が休息状態に入ります。
呼吸がゆっくり深くなり、血管が広がって全身に血液が巡るので、酸素や栄養が行き渡ります。悪いものを体外へ排出しやすくなり、冷えなどが改善されるため胃腸の働きが良くなります。
副交感神経が優位になると、「セロトニン」や「ドーパミン」が分泌されて、喜び、快楽を感じやすくなり、やる気がわいてきます。
セロトニン不足はうつ病の原因の一つとも言われているので、聞いたことがある人も多いと思います。
ゆったりした気分になれるので、夜に副交感神経が優位になると睡眠状態に入りやすくなります。
しかし過剰になると活動のスイッチ(交感神経)が入りづらくなるので、活力に欠けたり素早い行動がとりづらくなります。
ドーパミンが過剰になると快楽を求めすぎて、過食や物質依存(アルコール、ギャンブルなど)などにもつながります。
交感神経も副交感神経も、生活リズムを上手く回すためにはどちらも大事です。
しかし現代は、どちらかというと交感神経を活性化しやすい刺激に溢れています。コロナで多少減ったようですが、24時間営業や深夜活動することも珍しくありません。
リラックスをつかさどる副交感神経が引っ込みやすい環境なのです。
そのため、「自律神経を整える」という視点を持つとき、内容としては「副交感神経を優位にする方法」がメインで紹介されることが多いのです。
必要な場面で必要な神経がその役目を果たしてくれるように環境や行動から整えていくことが重要になります。