怒りをコントロールしたい
と、思ったことは誰にでもあると思います。
が、先に申し上げておきます。
それは、出来ません。
何故なら、「怒り」は感情だからです。
怒りに限らず、喜び、悲しみ、嬉しさといった感情を、自分の意思でコントロールする、感じないようにすることは出来ません。
逆を考えてみましょう。
楽しくないのに、心から「楽しい!」と感じることは出来ますか?
例えば気乗りがしない会社の飲み会。盛り上がる同僚たちに合わせて、表面上ではなく本心から盛り上がれますか?
無理ですよね……。
「怒る」時、問題となるのは「怒り」そのものではありません。
怒りから発生する
- 怒鳴る
- 責める
- 暴れる
- モノに当たる
といった言動・行動が事態を悪化させ、あなたを窮地に追いやるのです。
ではどうしたらいいでしょう?
【自分の怒りを否定しない】
怒りの感情を抱くことを忌避する人は、
- 怒る自分はダメな人間だ
- 怒りは悪だ
と考えている人が少なくありません。
しかし、怒りには何かしら理由があります。
そして怒りの感情を自分自身で否定し続けていると、自分の価値観はどこにあるのか分からなくなります。
怒りは自分への大事なアラート(警告)です。
「これ(相手からの発言・行動)は、自分の大事な何かに触れたらしいぞ」
と考えて、まずは受け入れましょう。
【その怒りはどこから?】
- 何故自分は怒ったのだろう?
- どういう状態なら怒りを感じなかったのだろう?
- 本当は相手にどうして欲しかったのだろう?
- 怒らないために、まず自分が出来ることは何だろうか?
- 相手に理解してほしいこと、協力してほしいことは何だろうか?
といったことが曖昧なまま、感情を武器に怒りを放出すると、結局あなたの必死の訴えも相手は理解してくれないまま終わってしまいます。
伝えたいことがあったはずです。それは「悲しい」という気持ちであったり、落胆だったり、反発だったり、第三者への配慮だったり。
何故怒りを感じたのか、その理由は何だったのか。
見つめ直すことで自分自身を振り返ることにもつながります。
NGなのは、あくまで怒りに突き動かされて発生する行動です。
行動は、制御できます。
「怒り」の厄介なところは、瞬間的に爆発してしまうことです。
その時は、その場から逃げましょう!離れましょう!
「ちょっとトイレに」とか、電話がかかってきたふりをするとか。
自分なりの逃げ方を考えておくのも予防策ですね。
人は、出来ないことをやろうとするとストレスを感じます。
まずは自分が出来るのはどこまでかを知り、そして出来るところから手をつけていきましょう。