上質な睡眠は朝から始まる

上質な睡眠は朝から始まる
良い睡眠のスタートは「朝の目覚め」から

昨夜はぐっすり眠れましたか?朝の目覚めはどうだったでしょうか。
私もそうですが、「よく眠れた!」「スッキリ起きられた!」という日のほうが少ないのではないでしょうか。

睡眠の質を上げるための色んな方法があります。
寝る前のNG習慣、眠る前に〇〇をするとよい、など。

どれも正解だと思いますが、良い睡眠は「日中の過ごし方」で決まります。

1.睡眠の仕組み

眠っている間にも色んなステージがありますが、そもそも人はどうして眠くなるのでしょうか。
それは、目が覚めた時から分泌が開始される「アデノシン」によります。

アデノシンとは睡眠物質の一つで、日中に活動することによって蓄積されていきます。一定量蓄積すると、目が覚めてから十数時間後に身体が「眠り」のスイッチを押してくれます。

つまり、起きた時点から、夜眠るための準備が始まっているのです。

しかしこのアデノシンの働きを阻害するものがあります。
一つはカフェインです。カフェインは、体内のアデノシン生成の邪魔をします。1日の摂取量を超えてしまうと、眠くなって欲しい時に眠くなれません。
二つ目はお昼寝。日中活動によって順調に溜まってきているアデノシンを、お昼寝によってチャラになってしまうのです。

2.でも眠いんですが…

というのが社会人の辛さ。特にお昼を食べた後の午後の会議など、内容によっては地獄です。
眠いと集中力が下がり、うっかりミスに繋がります。
デスクワークも辛いですが、車の運転や機械の操作をする仕事なら直接的に事故につながるリスクがあります。

カフェインと昼寝の注意点
カフェインとお昼寝は上限を超えないように注意

まずカフェイン、コーヒーを飲むとしたら、1日400mgに抑えましょう。
これはドリップコーヒーならカップ4杯程度です。
中々4杯飲む人もいないと思います。意外と多い量です。
ただし、カフェインはコーヒーだけに含まれているわけではありません。
エナジードリンク、チョコレート、紅茶、日本茶にも含まれています。
目覚まし目的以外で飲み物を選ぶなら、ノンカフェインを選んで、1日に摂取できる「カフェイン枠」をとっておきましょう。

次にお昼寝
30分を超えるとNGです。頑張って溜まってきたアデノシンがチャラになります。
15分程度のうたた寝・居眠りで代用しましょう。
本格的に横になってしまうとうっかり30分を超える危険があるので、椅子に座ったまま、スマホのアラームをセットして目を閉じましょう。

3.夜の睡眠の「ゴールデンタイム」

夜の睡眠は本番です。ここでもポイントが一つあります。
それは「入眠直後の90分」の睡眠を守ることです。
眠くなってきたなー、と思ったらお布団に入りましょう。それがアデノシンが睡眠スイッチを押してくれた合図です。
この90分の間に、ノンレム睡眠の中でも一番深い眠りまで到達します。ここでしっかり眠ることで、日中活動の疲れや損傷が回復・修正されます。

「眠いけど、明日までに〇〇を終わらせないと…」という場合、90分経ったら起きて、そこからやりましょう
終わってなら寝る、ではなく、寝てから起きてやりましょう。
眠い中飲みたくないコーヒーを流し込んで無理矢理終わらせた仕事より、一度しっかり眠って疲れをとってから、周囲も静かな時間帯に取り組むほうが集中力もあがり仕事の完成度も上がるはずです。

睡眠のリズム(レムとノンレム)
眠り始めの90分はしっかり確保!夜更かしより早起きが◎

4.どうしても眠れない時は「息をする」

深呼吸
眠れない時こそ深呼吸

眠れない時、つい手が伸びてしまうのがスマホです。
真っ暗な部屋の中でも画面は明るく、しかもSNSでも動画でもVODでもゲームでも何でもやり放題です。
気がつけば交感神経が優位になり、ますます眠れなくなっているでしょう。

眠れない時は、目を閉じて深呼吸しましょう。
一番楽な姿勢をとって、鼻からゆっくり息を吸い込む(7秒)⇒いったん止める(4秒)⇒口からゆっくり吐き出す(8秒以上)

これを、お腹が膨らみ、体の中を酸素が行き渡り、役目を終えた空気が口から出ていく様子を想像しながら何度も繰り返します。他のことは考えない。息をする装置になって、ひたすら繰り返します。

気がついたら眠っちゃってる、そんな状態がベストですね。

5.「あるある」な眠れない理由

夜は考え事はしない

昼間コーヒー飲み過ぎたとか、うっかりお昼寝しちゃった、とかよりもずっと多い眠れない理由は「考え事」です。

昼間の失敗をぐるぐる思い返したり、明日の予定に緊張したり、将来が不安になったり、逆に楽しみなことを想像して興奮したり。

でもこれ、全部夜やることではないです。
反省も、ワクワクも、明日の準備も、全部昼間やることです。
夜にする考え事は、明るく現実的な方向へ向かうことは少ないです。
日中活動で活性化した脳がフル回転して、普段ならしないような突飛な発想をして、余計に不安をあおります。
夜中に不安になっても家族も友人も寝ていますから誰にも相談できません。止めてくれる人もいないから想像は広がるばかりです。

考え事は全部明るいうちに済ませましょう


昼間どれだけ頑張れるか、夜どこまでぐっすり眠れるかは相関関係です。
一方が〇ならもう一方も〇、どちらかが✕だともう片方も影響を受けます。

今日のリズム調整が明日の活躍を生みます
まずは今ここから、良い睡眠のためのスタートを切りましょう。

詳しくはこちらもご参照ください

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