ネガティブ感情の処理術
自己理解から始めるDESC法と適切な感情の表現方法
ネガティブな感情こそ、伝えることに意味があります。
ですが伝え方が難しいですよね。だから伝えられない、相手は知らないままで、自分はその葛藤でストレスを感じます。
ネガティブであっても自分の感情なら、必要な人には伝えたいですよね。
ではどうやって伝えるか。
今回は「DESK法」をご紹介します。
目次
ネガティブ感情も人それぞれ
ネガティブな感情、と一口で言っても、種類も内容も様々で、人によって耐えられるものとそうでないものが違います。
自分がどんな感情が苦手なのか、を、理解するところがスタートになります。
不安感情はほんの少しでも気になって仕方がないけれど、誰かに多少きついことを言われてもあまり気にならない、という人もいます。常に自分の内側を見ている人は外からの刺激に左右されづらいです。
逆に外からの刺激に意識が向きやすい人は、自分の内側に集中しすぎません。外の良い刺激にも反応が良いです。
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つい隠したくなるネガティブ感情は「本心」
思っていることを何でも外へ出すか、というと、そう言う人も多くはないでしょう。
外に出さなくていいことまで出してしまうことで、周囲から反発を招いたり、良くない評価を受けるリスクもあります。
感情を伝えるための言葉は、聞いた側の感情も刺激します。
ネガティブな意味合いが強い言葉が歓迎されないのは仕方のないことです。
とはいえ、隠したくなるということは、それがおそらく自分の本心か、それにとても近いからでもあります。
「悲しい」という感情も、状況を悲観したり否定しているだけではなく、相手への気遣いや名残惜しさ、寂しさからくるものかもしれません。
ネガティブな感情の根っこに何があるか、を見極めると、表現する言葉も言い方も変わってくるでしょう。
どの感情を伝えるか、を選択する
ネガティブ感情を、伝えにくいけど伝えなければいけない、伝えたほうがメリットがあると判断したときでも、全ての感情を伝える必要はありません。
人が一度に感じる感情は一つではないからです。
例えば仕事でミスをしたことを上司から叱責された場合。
✅ミスをした自分を後悔したり責めたい気持ち
✅自分のミスで迷惑をかけてしまった同僚たちへの申し訳なさ
✅皆の前で叱責されて恥ずかしい、悔しい気持ち
などいろいろです。
起きた状況、自分がすべきこと、今後の関係性などを踏まえて伝えるべき感情はどれなのか、を、自分で選択し、伝えるべきかどうかも判断しましょう。
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感情を伝える方法は「DESC法」
「アサーション」という言葉を聞いたことがあると思います。
『アサーション(assertion)とは、自分も相手も大事にして、主張はしっかり行うものの、相手は傷つけない、絶妙なコミュニケーション方法です。相手の主張を否定したり、自身の主張を無理に押し付けたりするのではなく、お互いの意見を尊重し、より良い結論に導きます』
カオナビ
アサーション・スキルの一つが「DESC法」です。
D:Describe=描写する
E:Express=説明する(伝える)
S:Suggest=提案する
C:Choose=選択する
(Musubuライブラリ)
言い換えれば、
『今の状況を客観的視点から相手に説明し、自分がこの状況に対してどう感じているかを伝える。
その上で問題解決のための提案をして、相手からの反応(提案を受けるか、拒否するか)によって、次の道を選択する』
ということです。
事例で考えてみましょう。
【事例】うつ病の家族から「寂しいから仕事に行かないでほしい」と言われた
↓
【D】今、我が家では私しか働いていなくて、他に収入源は無いよね。あなたはいつ復職できるか分からない。それは仕方ないし、むしろゆっくり休んでほしいと思っている。でも収入が無いと生活が出来なくなる。節約する、と言っても限界があるよね。
【E】うつ病の症状で不安定になって寂しい気持ちは分かる。でも私が仕事にいかなければ収入が無くなってしまう。私は家族のために仕事を頑張りたい。行かないで、と言うあなたの気持ちが分かるから言われると辛い。
【S】会社には家族が病気だということは伝えてある。だから極力残業や休日出勤にならないよう配慮してくれているよ。私も仕事が終わったら真っすぐ帰ってきている。その間だけは我慢してくれるかな。
【C】じゃあ、私が違う仕事に変わるよ。でもその分収入が落ちるかもしれない。その時、まだあなたが働けない状態だったら、障害年金の申請をしよう。もちろん手伝うから。
これで解決するか、は分かりません。
ただ、家族の言い分と自分の仕事の狭間で自分だけが苦しむ、という状況からは幾分解放されるのではないでしょうか。
まとめ
ネガティブな感情は、それが心地よいものではないことは、感じている本人が一番よく分かっていると思います。
だからこそ誰にも言わないで抱え込もうとしてしまいます。
しかし反面、感情を伝えることで気持ちが楽になる、という特徴があることも事実です。
いつでも何でも聞いてくれる人がいるならとても幸せなことです。忖度せず聞いてもら居ましょう。
ただ、誰もがそんなに恵まれているわけではありません。
ならばせめて、「感情を伝えることで解決・軽減が望める」ものを選択し、DESCの流れで必要な相手に伝えましょう。
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