自分自身に対して責任をとる

自分自身に対する責任
まず第一に考えるのは、「自分自身への責任」

責任、というと、誰かや何か(有形無形)に対するもの、というイメージがありますよね。
親の子に対する責任、会社の社員に対する責任、または社員の会社に対する責任、など。

でもそれ以外にもあるのでは、と考えます。
まず第一に考えるのは、「自分自身への責任」ではないでしょうか。

1.責任とは?

1.立場上当然負わなければならない任務や義務。「引率者としての―がある」「―を果たす」
2.自分のした事の結果について責めを負うこと。特に、失敗や損失による責めを負うこと。「事故の―をとる」「―転嫁」
3.法律上の不利益または制裁を負わされること。特に、違法な行為をした者が法律上の制裁を受ける負担。主要なものに民事責任と刑事責任とがある。

goo辞書

とあります。
いずれにしても、周囲に与えた影響に対してとる態度のことですね。
なので、「責任を取る」「責任感がある」という状態は、一定の立場や役割を持っている人に求められるもの、というイメージです。

何かの行為・行動の結果への態度であるなら、責任を取る対象は、周囲や事物などだけでなく、行為者自身も含まれるのではないでしょうか。
冒頭の「自分自身への責任」をとる、ということです。

2.責任とセットになる概念は?

責任とは、何に伴って発生するのでしょうか。
恐らく立場(部長、課長、リーダーなど)や、役割(夫、妻、親、職業など)を得た時、ではないでしょうか。

では、そうした立場や役割が無い時は、何にも責任を負っていないのでしょうか。
多分違いますよね。
例え無職でも、家族がいなくても、何のグループにも入っていなくても、「自分」はそこにいます。
自分のためにする行為があります。
行為があれば、それによる影響を受ける対象がいます。

この場合は自分自身と言えるでしょう。

3.自分自身への責任とは?

とても小さな事例を挙げます。

毎日するべき「歯磨き」。
しかし面倒くさくて磨かない日が続きました。
そしてある日、冷たいものを食べた時に口の中に痛みが走ります。虫歯です(笑)

このとき、二通りの反応が考えられます。

①「磨かなかったから虫歯になった、これからはちゃんと磨こう、1日も早く歯医者行こう」
②「まだそんなに痛くないし、忙しくて歯医者行く暇ないし、虫歯になったのだって歯磨きだけが原因じゃないだろうし…」

歯を磨かなかった、という自分の行動の結果発生したトラブルに「責任を取る」としたらどちらか。
勿論①ですよね。
そして、この場合責任ある行動を取るべきなのは「自分」であり、責任を取ることで守る対象も「自分」です。

4.自分への責任をとらないとどうなる?

自分がどうありたいかどうなりたいかに対して、今何をすべきか何を重視したらいいか、を「責任のある態度」で選択することが、自分自身に責任をとること、ではないでしょうか。

「自己責任」という、非常に冷たい響きの言葉がよく聞かれるようになりました。
が、反面、周囲に対して責任を取ることを強く求められながら、自分自身を大事にして、周囲の評価基準に振り回されず、自分が「良い」と思ったこと、自分に「有益である」と思った行動を取ることは中々理解が示されません。
自分の感情より周囲の感情を優先させることのほうが歓迎されるからでしょう。
その時、後回しにされた「自分」は放置されたままです。
気がつけばストレスを限界まで溜めこんで、自分が何をしたいのかがよく分からない状態になり、自分が何のためにここにいるのかすらわからなくなってしまいます。


自分に責任をとる、とは、「自己責任」とは違います。
自分の欲求や感情を受け止め、価値観にそって充実した時間を過ごし、なりたい自分に近づいていくための行動指針の一つなのです。

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