心の免疫力を高める方法
前回「心の免疫機能」についてのブログをアップしました。
心も体同様免疫機能が正しく動作していると、ストレスをコントロールできます。
では、心の免疫力を高めるにはどうしたらいいか、を、考えてみました。
1.自然免疫を高めるには?
体の自然免疫=先天性の免疫力とは、
- 持って生まれた性格
- 特性
- 生活環境
- 活動環境
などに相当するでしょう。
持って生まれたもの、または自分だけの力で変えることが難しいものが多いと思います。
そうしたものを自分にとってプラスになるものへ変える方法は「リフレーミング」と「ストレングス」です。
①リフレーミング
リフレーミングとは、「事象の捉え直し」、見方を変えて別の意味合いを持たせることです。
例えば「人見知り」という性格特性がありますが、これは「相手によっては心を開く」ということ。
開いてもらえる人からすると、自分は他の人とは違う存在なのだ、と解釈することが出来ます。
より親密に、信頼を置いてもらっている、と分かれば、ふたりの関係性がさらに深まっていくでしょう。
②ストレングス
ストレングスとは「強み」「長所」のことですが、一般的な強みよりも解釈が広くなります。
例えば「20歳の大学生で実家で両親とペットの猫と一緒に住んでいる」という生活環境の場合。
どこに強みが?と思われるかもしれませんが、
大学生⇒高学歴
実家⇒生活上の固定費を自分で負担する必要がない
両親と同居⇒両親揃って大学生になるまで育ててもらった
ペットの猫がいる⇒ペットでストレスの緩和が出来る
のように、普段は気にしていない当たり前の要素に光を当てることが出来ます。
2.獲得免疫を高めるためには?
獲得免疫とは、後天性、つまり生育していく中で身についていく免疫力です。
- 経験
- 学習
によって得たスキルや知識、と考えることが出来ます。
生活している中で、否が応でもいろんな体験をします。
体験を繰り返す中で、自分が好きなこと・得意なこと、嫌いなこと・苦手なこと、などが見えてきます。
体験全てから何かを得ようとするのは難しいです。忙しすぎて目が回りそうですよね。
効率よく経験や学習結果を「スキル」「知識」へ昇華するためには、一定の方向性が必要です。
その時に方向を示してくれるのが「自分の価値観」です。
例えば朝の通勤電車が、人身事故で運転見合わせになってしまった、とします。
まずは会社(または学校など)へ遅刻の連絡をします。
その上でこの経験をどう活用するでしょうか。
体力に自信がある人は、目的地まで歩こうと考えるかもしれません。
小さな子供がいるママなら、会社には再度休みの連絡を入れ家に帰り、子どものためにおやつを作る時間に充てるかもしれません。
どうしても参加しなければいけない会議がある会社員なら、自腹でタクシーに乗って会社へ向かうかもしれない。
一旦駅から出て、近くのカフェで本を読んで運転再開を待つ人もいるでしょう。
全ての選択肢が、誰にとっても選択可能です。
何を選んで自分の経験値へとするのか、の基準が「価値観」なのです。
筋力をつけるのが楽しい人が、カフェで本を読んでも充実感は得られないでしょう。
どうしても出席しなければいけない会議もないのに、自腹切ってタクシー使うのはもったいないし、「無駄金使った」というストレスが後に残ってしまいます。
選択した行動の結果、「自分は時間を無駄にしなかった」と思えることで、「電車遅延による遅刻」がただのマイナス経験ではなく、自分の経験値へと昇華するのです。
経験は、何でもいいから積めばいい、というものではありません。
環境も、なんでもあればいいというものでもない。友人が多ければ多いほどいいわけではないのと同じです。
誰かにとって有用だった経験も、それがまるっと自分に当てはまるとは限りません。
多くの特性や環境、経験の中から、自分の価値観にそって有用なものを活用することで、未来の脅威・不安・ストレスへの抵抗力がついていくのではないでしょうか。