自分軸から考える「今年の私」と、来年を後悔しないための視点

年末は、一年を振り返りながら「このままでいいのかな」「来年は少し変えたいな」と感じやすい時期です。
頑張ってきたはずなのに、なぜか満たされない。やるべきことはこなしたのに、心に余白がない。
そんな感覚はありませんか。
その違和感は、努力不足ではなく「どんな基準で選んできたか」にヒントがあるかもしれません。
このブログでは、今年のあなたを「自分軸・他人軸」という視点で振り返りながら、来年をより納得して生きるための考え方と、今日からできる小さなステップをご紹介します。
目次
- 1.今年のあなたは自分軸だった? 他人軸だった?
- 2.自分軸な人の1年
- 3.他人軸な人の1年
- 4.自分軸は思考ではなく「あなたの人生」そのもの
- 5.来年の目標に「自分軸を育てる」はどうですか?
- 6.自分軸を見つける入門ステップ
- 7.まとめ
- Be Myselfメール講座:自分軸を育てる7日間
1.今年のあなたは自分軸だった? 他人軸だった?
1月から今日まで、ずっと頑張って来たあなたの1年を一緒に振り返ってみましょう。
お仕事に、人間関係に、プライベートに、頑張ったことや心残りなこと、思っていたようにいかなかったことや想定外の出来事までたくさんあったと思います。
そして毎日たくさん選択・決断、そこから行動を続けてきましたよね。
その全てがあなたの成果です。
このブログに目を止めてくださったということは、「1年、どんなスタンスを貫いたんだろう」と、考えていらっしゃるタイミングだったのではないでしょうか。
色んな考察視点がありますが、ここでは「自分軸化、他人軸か」で分析してみましょう。
もちろん、正解不正解、優劣はありません。
あなたの今年を振り返るためのきっかけにしてください。
<今年のあなたを振り返る、5つのプチチェック>
以下の質問に、「今年を振り返って、どちらが近かったかな?」と、気軽に答えてみてください。
※すべてに当てはまらなくても大丈夫です。
①何かを決めるとき、いちばん気にしていたのは?
A.自分がどう感じるか、納得できるか
B.周りにどう思われるか、期待に応えられるか
②忙しいとき、あなたが優先していたのは?
A.無理をしすぎないこと、体調や気持ち
B.多少しんどくても、やるべきことや人の都合
③人間関係で違和感を覚えたとき、どうしていましたか?
A.距離の取り方や関わり方を見直した
B.自分が我慢すればいい、と流していた
④何かうまくいかなかったときの、心の中の反応は?
A.「今の自分には何が必要かな?」と考えた
B.「自分がダメだからだ」と責めることが多かった
⑤今年の終わりに近づく今、いちばん近い感覚は?
A.完璧ではないけれど、納得している部分がある
B.やり切れなかったことや後悔の方が目につく
【結果について】Aが多くても、Bが多くても、どちらでもOKです。
○Aが多かった人は
→今年は「自分軸」を大切にする場面が増えていたかもしれません
○Bが多かった人は
→それだけ周囲や役割を大事にしてきた一年だった、ということでもあります
大切なのは、「どちらが正しいか」ではなく、「自分はどんなスタンスで一年を過ごしていたか」に気づくことです。
2.自分軸な人の1年
もし今年一年を振り返って、「無理をしすぎなかったな」と感じられるなら、それは自分軸を大切にできていたサインかもしれません。
では、自分軸を意識しながら過ごした方の今年はどうだったか、事例で見ていきましょう。
32歳独身のすみれさんの2025年です。
まず、自分が「やること」「やらないこと」の線引きが出来ているので、毎日の生活にタスクを詰め込み過ぎることがなく、余裕を持って過ごせました。
人の反応や評価を「その人の考えだから」と距離を置くことが出来るので、振り回されることなく自分らしさを保って他者と向き合いました。
以前は休日も予定を入れていたのですが、それは「好きだからやっていたわけじゃなかった」と気づいたことで、何もしない日も楽しめました。
恋人との間に結婚話は出ていませんが、「この年齢だから…」と縛られることはなく、二人の時間を楽しめたことで、以前より信頼関係が上がったように思えました。
すみれさんの2025年は、何かが大きく変わった1年ではなかったかもしれません。
すみれさんにとってこの1年は「自分の心の声としっかり向き合うことが、結果として周囲の人たちとの関係の質を高めることに繋がる」ことを実感出来た1年でした。
すみれさんのような一年を読んで、あなたはどんなことを感じたでしょうか。
3.他人軸な人の1年
ではもうお一人、Bが多かった29歳の男性・友也さんの例を見てみましょう。
周囲との関係を大切にしながら、一年を走り切った人ほど、こんな感覚を抱くことがあります。
仕事では責任のある仕事を少しずつ任され始めましたが、「みんなはこれでいいと思っているだろうか」という配慮から、モチベーションよりも重圧を感じることが多かったようです。
ボーナスも出たのでお金に苦しむことはあまりありませんでしたが、付き合い関連の出費が多く、「自分は何にお金を使ったのか」と考えると納得しにくい心境にあります。
同期入社がちらほら転職していく中で、「自分はこのままでいいのか」という、根拠のない不安から転職サイトに登録してみたものの、上司や同僚への罪悪感からほとんど活用することはありませんでした。
友也さんはとても周囲に対して誠実で、「みんなが上手く回るためにはどうしたらいいか」を重視する方です。それはとても素敵な価値観です。
ただ、そこに比重を置き過ぎてしまったことで、「自分はこの1年かけて何がしたかったのか」という問いを前に戸惑ってしまっているようです。
友也さんの戸惑いは、能力や努力が足りないからではありません。
「自分はどうしたいのか」という問いに向き合う時間が、今年は後回しになっていただけなのです。
4.自分軸は思考ではなく「あなたの人生」そのもの
自分軸って、なんだと思いますか?
理想でしょうか、思想でしょうか、考え方でしょうか、技術でしょうか、才能でしょうか。
私は「自分の人生」そのものだと考えます。
私たちは毎日数えきれないほどの選択を繰り返しています。
一説には人間は1日におよそ3万5,000回もの選択や決断をしているとされています。正確な数はさておき、私たちが毎日膨大な選択をしていることは確かです。
何時に起きるか、どんな服を着るか、どの道を歩くか、何を食べるか、何を買うか、誰に連絡するか。
選択して行動することは生活そのものです。
そして人生とは、毎日の生活の集合体です。
私たちの人生を構成している選択を、
- 「私は~~だと思うから、これを選ぶ」
- 「周りはきっと~~のほうが良いと思うだろうから、そうしよう」
のどちらで決めるか。
それによって生活も人生も大きく変わっていくことは明白だと思います。
どちらが正しい、間違っている、ということではありません。
そして100%「私は」という人もいないし、100%「周りは」の人もいません。状況によって使い分けているはずです。
ただ、先ほどの友也さんのような方は、「周りは」の割合が多めになってしまう傾向があります。それは本当に周りに合わせるべきと判断したから、だけでなく、「私は」が分からない、または言ってはいけないかも、と考えることで消去法で「周りは」を選んでいることが多いです。
すると、どこかで「自分は本当はこうしたかったのに」が頭をもたげます。自分への不満、自信喪失、後悔、または周囲に「理解されていない」と考えてしまい孤独感を募らせる恐れもあります。
自分軸とは「私はこうしたい」を自分の中で明確にしたうえで、無数に繰り返される選択の判断基準を「自分」にすることで、自分の人生への満足度を高めていく生き方なのです。
だからこそ、これからの一年をどう過ごしたいかを考えるとき、「何を達成するか」よりも先に、「どんな基準で選択したいか」を見直すことが、とても大切になります。
5.来年の目標に「自分軸を育てる」はどうですか?
「私はこうしたいと思っている」という自分軸を明確にしておくことで、毎日への満足度が高まるとしたら、是非取り入れてみたいと思いませんか?
そして丁度今は年末です。
新しい年は「自分軸を育てる」ことで、「自分が満足できる毎日を作る」ことを目指すのは如何でしょうか。
「目標」というと、どちらかと言うと「数値的なもの」や「結果がカタチになるもの」を思い浮かべる方が多いと思います。
- ○kg痩せる
- ○○の資格を取る
- 副業で○万円稼ぐ
などは、とても明確でわかりやすいから、どこから手を付けたらいいか、もはっきりしてますよね。来年と言わず今から始めたくなるかもしれません。
ただスタートする前にちょっと立ち止まりましょう。
こうした目標を、「どんな自分」として達成したいでしょうか。
例えば「○○の資格を取る」ために、今の楽しみを全部封印して勉強漬けの毎日にし、友達との交流も断ってがむしゃらに頑張る、という方法があるとしたらどうでしょうか。
確かにここまで最優先にすれば、難関資格でも取得できるかもしれません。しかしこの生活に、果たして満足できるでしょうか。
資格取得できた喜びを、誰に聞いてもらいますか。
勉強で行き詰った辛さをどうやって紛らわせますか。
目標達成のために、他にも大事にしていたものを全て犠牲にしてしまった未来を、本当に望んでいるのでしょうか。
もちろん、努力や挑戦を否定したいわけではありません。
こうした行き違いを防ぐために、まずは「自分はどうしたいのか」「どんな自分として生きていきたいのか」を、しっかりとつかんでおく必要があるのです。
自分が本当に満足できる1年を過ごすための土台として「自分軸を育てる」に取り組んでみるのはどうでしょうか。
6.自分軸を見つける入門ステップ
では、ここでは簡単なワークを一緒にやっていただければと思います。
「自分軸を育てる」と言われても、じゃあどうすれば? って思いますよね。
自分軸とは、何度もお伝えしているように「自分が何を望んでいるか」をはっきりさせて、毎日の選択・行動へ落とし込んでいくことです。
なのでまずは「自分が望んでいることは何か」に気づく練習をしてみましょう。
【ステップ①】「今の気持ち」に気づく
最初の一歩は、とてもシンプルです。
何かを選ぶとき、行動するときに、「私は今、どう感じているかな?」と一度立ち止まってみてください。
- 楽しい?
- ちょっと無理している?
- 本当は気が進まない?
正解の気持ちはありません。
気づくだけでOKです。
自分軸は、感情に気づくところからしか始まりません。
【ステップ②】気づいた気持ちを「今の行動」に反映させてみる
反映させるのは、「大きな決断」ではなく、今日・今週レベルの小さな行動です。
例えばこんな形です。
「本当は疲れている」と気づいた
→ 今日は予定を1つ減らす
→ 返信を明日に回す
→ いつもより早く寝る
「少しモヤっとしている」と気づいた
→ 無理に明るく振る舞わない
→ 今日は一人の時間を多めに取る
→ 感情を言語化せず、ただ感じる時間を作る
「ちょっとやってみたい」と感じた
→ 完璧を目指さず5分だけ調べる
→ 誰にも言わずにメモに書く
→ 小さく試してみる
ポイントは次の3つです。
- 正解を探さない
- 成果を出そうとしない
- 人に説明できなくていい
「気づいたから、少しだけ扱いを変えてみる」を試してみましょう。
【ステップ③】気持ち+行動後の感想を振り返る
行動のあとにやるのは、評価ではなく、観察です。
振り返りの問いは、とてもシンプルで構いません。
- やってみて、体はどう感じた?
- 気持ちは軽くなった?変わらなかった?
- どこかに違和感はあった?
- 「もう一回やってもいいかも」と思えた?
大事なのは、
- うまくいった/いかなかった
- 合っていた/間違っていた
で判断しないこと。
例えば、
- 予定を減らしたら → 少し安心した
- 一人の時間を取ったら → 逆に寂しさが出てきた
- 5分調べたら → ワクワクより不安が強かった
と気づくことが成果です。
自分軸は、「気持ち → 行動 → 反応」の往復運動の中で、少しずつ輪郭がはっきりしていきます。

7.まとめ
一年を振り返ってみて、あなたはどんなスタンスで日々を過ごしていたでしょうか。
自分軸が多かった人も、他人軸が多かった人も、どちらが良い・悪いという話ではありません。
大切なのは、「自分はどんな基準で選択してきたのか」に気づくことです。
自分軸とは、特別な考え方や強い意志ではなく、「私はこう感じている」「今はこうしたい」という小さな気持ちを、日常の中で大切に扱っていくこと。
気づいて、少し行動を変えてみて、その反応を観察する。
その積み重ねが、人生への納得感を少しずつ育てていきます。
来年の目標に、「自分軸を育てる」を加えてみるのも一つの選択です。
何を達成するかだけでなく、「どんな自分として日々を過ごしたいか」。
その問いを持って一年を始めることで、同じ出来事でも感じ方は大きく変わります。
もし一人では難しいと感じたら、サポートを使うのも自分軸の選択です。
あなたがあなた自身の人生を、納得しながら歩んでいけますように。


