自責思考から抜け出すヒント
自責思考は使い方に気をつけなければ自分のメンタルへのダメージが大きい考え方です。
やめた方がいいです。
自分の責任を自分が負う、と考えるくらいなら問題ありませんが、間接的な関わりすらも「自分のせいだ」と思い込むようになってしまっては責任範囲が広がり過ぎます。
自責思考から抜け出すコツは、「他責思考」とのバランスです。
目次
自責思考とは(メリット)
自責思考とは、自分に責任がある、とする考え方です。責任がどこにあるか、は、社会でも家庭でも重要なポイントです。
自分に責任・原因があると考えることは周囲の負荷を減らすことにもなるので、他者から歓迎されやすいです。
自責思考とは、自分自身に、ものごとの原因や理由があるとする考え方です。 自責思考は、他責思考とは反対に、人とケンカをした場合は「悪いのは自分だ」と考え、うまくいかなかった場合は「原因は自分にある」と考えます。
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他責思考と自責思考は、ものごとの原因や理由がどこに起因するのかという点で、それぞれ異なる考え方です。
何かが起きた時、特にネガティブな結果になったときに「悪いのは自分だ」と考える傾向、習慣を持つ人のことです。
原因が自分にある、と考えることで、
- 次はどうすればいいか
- 自分はどんな状況で何を間違えたのか
- どう行動すればよかったか
を振り返り、更にスキルアップすることや、次回確実に失敗を回避することが出来るとも言えます。
自責思考の特徴(デメリット)
しかし自責思考で苦しんでいる人の場合は、
- 自分が関わったからこうなったんだ
- 自分は何をやっても失敗する
- もう何もしないで誰にも関わらないようにすべきだ
と考えてしまい、「状況分析」ではなく「自己批判」の傾向が強くなって、自信を無くしたり自己評価を下げてしまいます。
ミスしないためにはどうしたらいいのか、の答えが、「もう何もしない・人と関わらない」ことに繋がってしまいます。
結果として行動が減り、やりたかったことが出来なくなり、成功・挽回のチャンスが得られず、下がった自己評価を回復するタイミングも失ってしまうのです。
≪参考記事≫ Yahoo記事『「自責な人は他責な人よりもよい」という思考停止〜自責のデメリットと、他責のメリット〜』
過度な自責思考の防止は「他責思考とのバランス」
何か問題が起きた時に「自分に原因があったのでは」と考えることそのものは、その人の責任感の強さの表れであり、意欲が高いからこそ出てくる考え方だと思います。
その人の長所ですよね。
長所を活かすためには、間違った使い方を止めることが得策です。
そのためには、以下のような点を意識してバランスを取ることをお勧めいたします。
他責要素を取り入れる
自責の反対で、自分以外のところに原因や責任を探す思考です。
やり過ぎればもちろん問題はありますが、自責思考の「全部常に自分だけが悪い」という考え方に「待った」をかけることが出来ます。
「自分もこうすればよかったけど、あの時はそれが出来ない状況だった」
と、より現実的な分析が可能になります。
ショックを受けたメンタルを先に回復させる
自責思考がマイナスに働くのは、状況のネガティブさだけでなく、メンタル面までショックを受けた状態で原因探しや犯人捜しをしようとするからです。
気持ちがネガティブになったままで、現実的・前向きな振り返りが出来るはずがありません。
まず先に自分のメンタルを立て直しましょう。
結果は横に置いておいて、頑張った・やり遂げた・結果から目を逸らさない自分を褒めて労わりましょう。
第三者と一緒に状況分析する
自分一人で振り返ると、「自分目線」での振り返りしか出来ません。
同じ場面を経験した人と一緒に状況分析しましょう。
自分が自責思考に偏り過ぎた時には「それは違う」と指摘してくれるはずです。
ただしこれも「ショックを受けたメンタルが落ち着いてから」がいいと思います。
ショックを受けたままだと、違う視点から指摘されても「慰めてくれている」と思って正しく意見を取り入れることが出来ない恐れがあります。
犯人捜しをしない
自責思考の人が失敗やミスに対して犯人捜しをすれば、どう考えてもそれは自分になります。
雨が降ったからイベントが開催出来なかったのは、天候が理由です。
それなのに中止になった原因を「その日に開催することに反対しなかった自分が悪い」と考えるのが自責思考です。
「誰が」ではなく、「次は」「何を」「どう変えるか」「準備するか」を考えましょう。
≪こちらも読まれています!≫ 惠然庵コラム『脱・ネガティブ思考の道』
自責思考を伸ばすと得られるスキル
上述したように、自責思考は適正に発揮すれば大きな長所です。
バランスの取れた自責思考は、以下のようなスキルや能力につながるのではないでしょうか。
マネジメントスキル
自責思考の特徴は「責任は自分にある」と考える点です。
チームを取りまとめてマネジメントする人が、「最後は自分が責任を持つ」と言ってくれることは、メンバーにとってはとても心強い守りとなります。
分析スキル
自責思考を持つ人は、何かが終わったときに「どうしてこうなったんだろう」とプロセスを重視する傾向がある、とも言えます。
終わったことはもういい、と流してしまうだけでは、失敗からは何も得られないし、成功パターンを作ることも出来ません。
振り返りのスキルを伸ばしましょう。
クリティカルシンキング
クリティカルシンキングとは論理的・構造的に思考するパターンのことを指し、自分が普段無意識にとっている行動や考え方を意識化し、客観的かつ分析的に振り返るという意味で用いられます。
リクルートマネジメントソリューションズ
感情や人物批判(自分含めて)に陥らず、論理的に行動や思考を分析して振り返ることが出来るようになると、仕事上のプロジェクトだけでなく、普段の生活面や人とのコミュニケーションに役立てることも出来て、生活全体の質が向上するでしょう。
≪こちらも読まれています!≫ 惠然庵コラム『強みを再認識しよう』
まとめ
「自責思考から抜け出す」とは、「自責思考しない」ことだけではありません。
むしろ「○○に考えない」というにはかなりハードルが高い作業です。
それよりも、自責思考の良い面を捉え、自分にとってマイナスになるような使い方を避けてバランスを取ることで、自分の強み・長所に変えてしまいましょう。
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