自分の能力はどこにある?

自分の能力はどこにある?

自分の能力やスキルって、普段意識することないですよね。
自分が出来ることは「出来て当たり前」だと思っているから。
能力・スキルって言うと何か特別なことのように考えがちです。

能力やスキルが何もない人など、いないと思います。
では、どこにあるのでしょうか?

1.能力、スキルって何?

能力、スキル、っていうと、外国語が喋れるとかパソコンが得意とか、他の人から「すごい!」って言われることを指すように思うかもしれません。
確かにそれらはとても素晴らしい技術ですが、そうしたもの「だけ」あれば生きていけるわけではありません。

人が生活して仕事をして誰かと一緒に生きていくためには、

3つのスキル
  • ライフスキル:日常生活に生じるさまざまな問題や要求に対して、より建設的かつ効果的に対処するために必要な能力
  • ソフトスキル:仕事をこなすうえでベースとなるスキルのことです。具体的にはコミュニケーションスキルや協調性、論理的思考力、創造性などが該当します。
  • ハードスキル:ツールや技術や専門知識など、習得してできるようになったことや使えるようになったもの

3つが必要、と言われています。

語学やPCスキルはハードスキルに該当します。持っていれば重宝しますし周囲から頼られたり尊敬されたりするでしょう。

しかし生活する中で常に必要となるのは、「ライフスキル」「ソフトスキル」のほうです。

つまり、能力やスキルとは、「自分にとって有益なスキル」のこと、といえるでしょう。

2.能力は、目的?結果?

何かの能力やスキルは、身に着けることが目的だったこともあれば、結果として身についた、ということもあるでしょう。

通訳になりたい、とか、外資系企業で国際的な舞台で仕事をしたい、と思う人にとって外国語習得は「目的」です。
しかし家族の赴任のために海外移住した小学生が現地の言葉を覚えるのは、必要に迫られた「結果」です。

他にも、例えば風邪を引いても早く治るとか、眠れない時のストレスレスな過ごし方とか、冷蔵庫にあるもので料理が作れる、といった「スキル」も、結果として見についたものです。

実際には結果として身についたもののほうが、生活上で役に立つスキルといえるでしょう。

3.能力を身に着ける必須条件は「必要性」

能力を習得する動機として「欲求」が先か「必要性」が先か、は、人によって異なります。

どうしても何があっても英語がペラペラになりたい!という強い欲求がある人は、それが原動力になって長い時間かけてたくさんの単語を覚えていくでしょう。
でもそれだけで身に着けられる人は、実際には少数派です。

「それが無ければ生活が出来ないから」という差し迫った必要性は、「~したい」という欲求以上の力で人を追い立てます。

パソコンは苦手で本当なら触りたくない、という人も、事務職として就職すればそうも言っていられません。周囲に質問したりたまにデータファイル壊してしまったりしながら、四苦八苦して気がつけば覚えている、ということが多いです。

「~したい」という気持ちを他の欲求(怠けたい、楽したい、飽きた)を退けてでも持ち続けるよりは、「~しなければならない」という必要性に囲まれたほうが、新しい能力を身に着ける強制力は強いでしょう。

4.自分の能力は毎日の中にある

では、最初の「自分の能力・スキルはどこにあるのか?」という問いに戻ります。

それは、毎日の生活の中にある、と言えるでしょう。
特別な何かを探すより、まずは自分の生活を振り返ってみましょう。
家の中だけでなく仕事や趣味も含めて。
自分では当たり前だと思っているものにこそ、隠れているかもしれません。

例えば子育て経験がある40代の女性が、仕事で新入社員の教育を任された場合。
長年働いているから、会社の中のことや仕事の知識は当然持っています。しかし「教育」とは、そうした知識(ハードスキル)があればできる、というものではありません。
年代の違う若い社員が何に困っていて、その時どんな接し方をすれば助けになるのか、悩みを打ち明けてくれるのか、といった「ソフトスキル」は、子育て経験が活きるかもしれません。

アウトドアが好きで、しょっちゅうキャンプに行っている人は、その場にあるものを使って食事を用意したり人が休む場所を作るための知識や技術を持っています。そのスキルは、災害時に役立つでしょう。

普段、特別に「能力」「スキル」「技術」とは思っていない毎日の生活や過去の経験の中にこそ、自分の能力が存在するのではないでしょうか。

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