やりたいことが分からないときは
進学、就職、転居、結婚。
大きなものから小さなものまで、生活も人生も選択の連続です。
何を根拠に選ぶか? それは「自分がやりたいこと」が軸になることが多いです。
では、やりたいことが分からないときは、どうすればいいでしょうか。
1.やりたいことが分からない人の特徴
①なんでもすぐ習得できる人
要領が良かったり器用だったり物覚えが良かったり理解力が高かったり。
一見とても羨ましい特性ですが、すぐに一定レベルまでマスターしてしまうため、苦労が無い分執着しません。
面白味を感じる前に飽きてしまうのです。
②子どもの頃に親から「ダメ」の嵐だった
子どもの時にやりたいことをやらせてもらえなかった人も、何かに興味を持つことが難しくなりがちです。
どうしてやってはいけないのか、を説明されてそれに納得出来れば「やっていいこと」とはどんな事かを判断出来ますが、ただ「ダメ」「お前には無理だ」と言われただけでは、無力感しか育ちません。
③何でも人と比べてしまう
やりたいこととは、将来の夢だったり、目標だったり、趣味だったりします。
人に言って回るものではありませんが、何かの機会に誰かに、例えば友人、上司、恋人などに話す機会もあるでしょう。
そうしたとき、何でも人と比べる習慣がある人は、「人にばかにされない、良いねと言ってもらえるものでなければいけない」という枠を作ってしまいます。
結果として、夢や目標を決めることは出来ても、心からやりたいことではないので長続きしません。
2.やりたいことが分からないときの問題
①選択が出来ない
冒頭でも書いたように、毎日の生活や人生は選択の連続です。
AかBか、くらいまで範囲が狭まっていれば選ぶことも出来ますが、「進路はどうするの?」「将来どんな仕事がしたいの?」のような大きな決断ほど選択肢が無数にあります。
山ほどある選択肢の中から何かを選ぶとしたら、「自分がどうしたいか」を軸に考えることを勧められるでしょう。
しかしその軸が何なのか、がわからないのですから、選ぶことが出来ません。
②毎日が無意味に感じる
やりたいことをやっているときは、人は充実感と達成感と満足感を得られます。時間もあっという間に過ぎていきますし、終わってからの疲労は心地よいものです。
しかし、やりたくてやっているわけではないけど、何となく時間を過ごしていると、自分の時間が無価値に感じてしまうことがあります。
そんな時に「やりたいことをやっている」人を見ると、自分と比較して自己評価まで下げてしまいます。
3.やりたいことが分からないときの選択軸
やりたいこと=自分の方向性が分からない時でも、何かを選ばなければいけない場面はやってきます。
そうしたときは、以下の3つを基準に選ぶことをお勧めします。
- やらなければいけないこと(義務)
- やれば自分が得をすること
- 得意なこと
やりたい、という欲求に基づいているとは言い難いですが、後悔する量が少しで済みます。
「損はしてないから」「やるべきことは出来た」と、最低保証されています。
逆にやると後悔しそうな選択は、以下のようなものが考えられます。
- 他人の意見を鵜呑みにする
- 全く畑違いの難関にチャレンジする
- 占いで決める
何故なら、この3つには「自分の意思」がほとんど介在していないからです。
③はある程度方向性が見えていて、背中を押してもらう、という意味なら安心材料ですが、まったくのゼロから頼ると行き詰ったときに対応出来ません。
4.「やりたい」を過大評価しないことがポイント
「やりたいこと」「夢」を、何か素晴らしくキラキラした尊いもの、と過大評価しないようにしましょう。
とりあえずやってみよう、というのが第一歩です。それすら難しいことすらあるのですから、大きな一歩です。
何か動き始めれば、やっているうちに自分のやりたいことが見えてきて、方向転換したくなったり、微調整が入ります。そうした「修正」が入ることが、やりたいことを見つける作業なのです。
やりたいことがあるのは当たり前、と言う人がいるかもしれませんが、当たり前などではありません。無くても普通なのです。やりたいかどうかなど、やってみなければわからなかったりします。
今分からないなら、それは決断する時期ではない、準備段階だ、と捉えて、焦らないことが肝要です。