心のセルフメンテナンス
「自分のことは自分が一番よく分かっている」
とは思うものの、「全部100%理解しているか」というと疑問です。
自分一人で全て理解しきれるほど、人間は単純でも平面的でもありません。
では、どうすれば自分を理解し、自分でメンテナンス出来るのでしょうか。
1.自分の特徴から理解する
一つ目は、自分自身の特徴から理解していきましょう。
2つ3つくらいならすぐ出てくるかもしれませんが、以下の質問全部に即答できますか?
- 好きなこと/嫌いなこと
- 得意なこと/苦手なこと
- 心地よいもの/不快なもの
- 気になること
- 許せないこと
- 将来像(夢、目標)
- 大事なこと
- 譲れないもの
- 周囲にしてあげられること/してほしいこと
- 克服したいこと
- 自慢できること
- 負い目に感じていること
- コンプレックス
- 挑戦したいこと
- 我慢していること
- 欲しいもの/要らないもの
如何でしょうか。
一つずつ答えていくと、どうしても思いつかない項目が出てくると思います。
その空白を埋めることが出来ると、また一歩自分を理解することへつながります。
2.生活サイクル、ルーティン業務を確認する
二つ目は「今の自分の生活サイクル、仕事などのルーティン業務をチェックする」です。
- 起床する
- 食事
- 身支度する
- 出掛ける
- 仕事・勉強・家事をする
- 帰る
- 食事
- 入浴
- 休息
- 眠る
大体こんな流れだと思いますが、何か不足しているものや、多すぎるもの、重点を置き過ぎているものはないでしょうか。
不足や過剰があっても良いですが、「どうして不足しているか/過剰か」の理由を自分で把握できているでしょうか。
寝すぎている、食べ過ぎている、仕事しすぎている。
または自分の趣味の時間が無い、入浴を避けがち、朝起きられない、等。
その理由に自分で納得できているでしょうか。
もし納得できていないけど、不足/過剰が起きているなら要注意です。
ちなみに私は好きな小説を読む時間が取れない日が続くと気持ちに余裕が無くなります。
読書を楽しめているか、を、一つのバロメーターにしています。
3.正常なコンディションを知る
三つ目は「自分の正常なコンディションはどんなものか」を知ることです。
健康診断も、機械の定期メンテナンスも同じですが、「正常値」が存在します。
それに対して現状がどうなっているか、を調べて、許容範囲を超えて不足/過剰だと「異常」として判断し、治療や修理を行います。
それと同じように、自分の「正常値」を設定しましょう。
これは結構難しい作業です。
何故なら、他人の正常値は使えないからです。
例えば睡眠時間は、7時間が理想、と言われますが、7時間も必要ない人もいるし、もっと寝たほうが体調がいい人もいます。
食事の量や運動量、休息時間なども同様です。
更に気持ちの状態も同じことが当てはまります。
元から周囲とコミュニケーションをとることが好きな人が、友人からのLINEに返信する気が起きなかったら心配ですが、普段からマメに返信するタイプでないなら通常運転です。
自分が「これでいい」と思えるコンディションは、自分にしかわかりません。
4.セルフメンテナンス方法:スケール法
では、自分の特徴を知り、今の生活状態を知り、正常値を設定出来たら、どうやってメンテナンスをすればいいでしょうか。
今回ご紹介するのは「スケール法」です。
自分の状態を数値で表してみましょう。
難しく考える必要はありません。自分の判断で決めてOKです。
「今日の自分のメンタル状態は、10点満点なら6点かな」
みたいな感じですね。
6点がいいか悪いか、ということではありません。
自分で「7点までアップしたい」と思ったら、生活サイクルを個別に見直してみましょう。
- 睡眠時間や睡眠の質
- 食欲や食事の内容
- 仕事の内容や業務時間
- 趣味の時間ややったこと
で、「これが足りてない」または「これが多すぎる」と思った部分をケアしましょう。
全部やらなくていいと思います。
残業しすぎているために疲労度が過剰になり過ぎていて趣味を楽しむ時間や睡眠時間が削られているのだとしたら、早めに帰るよう心がけたり、1日有給取ってゆっくりしてみると、自己採点がアップしているかもしれません。
これも試行錯誤で、自分がやりやすい方法、効果が出やすい項目はどれか、を何度か試しながら見つけていきましょう。
5.セルフメンテナンス:まとめ
- 自分を知るためには、まず特徴から分析する
- 現在の生活サイクル、業務のルーティンをチェックする
- 自分の正常なコンディションを知る
- 今の状態を数値で評価し、出来る部分から改善していく
セルフメンテナンスの基準は自分の中にしかありません。
そして満点を目指さなければいけないものでも、満点をキープしなければいけないものでもありません。
「気が付いたら高得点の日が続いている」と自分で思えることが理想ですね。