やる気を育てよう

やる気を育てよう

今日も学校に家事に仕事にお疲れ様です。
やらなきゃいけないこと、やりたくないこと、やったほうがいいこと、ってたくさん思いつきますよね。
でもなかなか手を付けられない……

このとき不足しているのは「やる気(モチベーション、動機づけ)」です。
では、やる気を増やす・育てるにはどうすればいいでしょうか?

1.やる気の特徴

①波がある

同じことを対象としても、やる気が出る時と出ない時があります。
出ない時が「悪い」わけではありません。
そもそも波があるものなのです。

②人それぞれ種類が違う

何によって「やる気」が出るか、は、人それぞれ違います。
ご褒美があればやる気が出る人、一緒に取り組むメンバーに左右される人、自分の特技を発揮できる場を好む人、リーダーシップを取れる状況で頑張れる人、目標達成できる環境を望む人、ネガティブな結果を回避するために頑張る人、など、色々です。

③自分の気持ち(動因)×周囲の状況(誘因)の二本立て

「やる気」というと行動する当事者の気持ち一つ、のように思われがちですが、気持ちだけでやる気がわいてくるわけではありません。
やる気だけでなく、それを行動へ移すためには、周囲の状況・環境・道具・協力者(後押ししてくれる力)などに左右されます。
相乗効果で高まっていったり、消滅したりします。

2.やる気が育つとどうなる?

やる気を育てると自己評価が高まる

やる気を育てることで、結果として自己評価が高まります。
昨今話題の「自己肯定感」「自己効力感」「自尊心」を高めることへつながるのです。

「やってみようかな」と思うことが、全ての行動のスタート地点です。
開始時からやる気満々なこともあれば、不承不承腰を上げた、という場合もあります。

実際に行動する段階になると、自分のやる気以外の色んな要素が影響してきます。

  • ご褒美
  • 協力者
  • 自分の特技が活かせる
  • 自分がリーダーになれる

などによって、やる気が高まったり下がったりします。

作業が完了すると、内容がどんなことであれ、「実績」を積むことが出来、「結果」を得ることが出来ます。

周囲からは「お疲れ様」「ありがとう」、中には「すごいね」「助かったよ」「またお願いね」といったプラスアルファの評価を貰うでしょう。

結果として、自分自身への評価に影響されます。
自分の期待通りの評価ではない場合もありますが、自分が行動した、という実績によって自己評価へプラスの影響を得ることが出来ます。

3.やる気の育て方

自分が「どんな状況だとやる気を高めやすいか」を知ることが一番です。
やる気が高まる要素としては、以下のようなものがあります。

  • ご褒美、報酬(お金、それ以外)
  • 達成感
  • 力(権力)をふるう
  • 恐怖
  • 他者との交流
  • 特技の発揮
  • 他者へ影響力を及ぼす

誰かと(もしくは自分が好ましく思う人達と)一緒に作業する、という状況でやる気が出る人は、一人でやる代わりにご褒美がもらえる、と聞いても、それほどやる気は高まらないでしょう。
逆に、自分の専門性を発揮できることが嬉しい人が、「皆と一緒に」と言われても、あまりやる気が起きないかもしれません。

自分のやる気のトリガーを見つけておくと、その「トリガー」を軸にやる気を引き出すことが出来ます。

4.事例

≪地域の環境美化活動への参加を求められた主婦の場合≫

地域の問題なのですから、自分だけがやる必要はありません。でも、自分も「やったほうがいい」活動ではあります。
事前に清掃日の実施日時について何度も告知され、集合場所、用意する道具、各自の分担箇所も細かく説明してもらうことで、自分の担当分を具体的に想像出来たこともあって、当日参加しました。
行ってみたら普段は顔を合わせないご近所さんとの共同作業が楽しく、あっという間に終わって、自分の担当分ではないところまで残って掃除してしまいました。
予定より綺麗になったことで、町内会の人からも感謝され、一緒に取り組んだ人とも仲良くなることが出来ました。
終わってみれば、体は疲れていますが、普段は感じたことが無いような充実感と達成感、自分が地域に貢献できたという実績を積むことが出来、「やってよかった」と思えました。

スタート時は小さな「やる気」もしくは「責任感」だったものが、自分の行動を具体化出来たこと、他の人と協力出来たことで、やる気が高まっていき、目標以上の実績を残して周囲に称賛されることで、自分の自信につなげることが出来ました。

このときの「きっかけ」は「地域のことだから自分もやったほうがいいのだろう」という責任感。
「後押し」は、詳細な日時や作業内容の案内と、当日の協力者の存在です。
どちらか一方だけでは、最終的な成果までたどり着くことはなかったでしょう。


生活のすべての面で「やる気」を沸き立たせる必要はないと思います。
1日は24時間しかなく、自分の体力も気力も無限ではありません。

物事に優先順位をつけ、自分の役割の中で手を付けるものを決めて、それに対して「やる気」を高めることで、無駄なく責任を果たすことが出来、自己評価を高めることが出来るでしょう。

他のコラム

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です