プライミング効果で休み明けも怖くない
休日って、待ち望んだ割にはあっという間に過ぎてしまいますよね。
日曜の午後にもなると、段々と明日が気になりだして、しかもそういう時に限ってやりたいことが思いついてしまったり。
休み明けを想像するとなんとなく憂うつになりますが、とはいえ必ず休みは終わってしまうもの。
避けられないなら、自分の気持ちを無理なく方向転換することで、サザエさんシンドロームを回避しませんか?
1.プライミング効果とは
「プライミング」とは
事前に特定の刺激に接することで、特定の知識を活性化させること
「社会心理学」有斐閣
ことです。そして、
プライミングによって活性化した知識や概念などが、後続の情報処理に影響することを「プライミング効果」
「社会心理学」有斐閣
と呼びます。
人はたくさんの知識や情報を持っていて、その場に必要なカテゴリーを引っ張り出して対応しています。
休日には休日の知識・概念・気分があって、その中で過ごしています。
でも時計とカレンダーを見て、「ああ、明日は月曜日だ、仕事だ、学校だ」と思っても、自分が「休日」モードの中にあるので、仕事にまつわる概念や気分は活性化されていないわけです。
だから「仕事」を想像してもすんなり受け容れられない。その違和感に疲れて、「月曜日なんて嫌だなぁ」と思ってしまうんですね。
2.「仕事モード」をスムーズに活性化させるには?
プライミングの仕組みを使うなら、「後続」=「仕事(休み明けにやること)」を活性化させるような刺激(プライミング)が必要です。
どんな刺激を選ぶか、によって、ストレスや次週以降の休日の過ごし方にも影響してくるでしょう。
例えばいきなりパソコンを開いて会議資料を作り出そうとした場合。
一気に休日モード⇒平日モードへ自分を方向転換させることになるので、複数の手順を踏む必要もなく、時間を効率的に使えるかもしれません。
しかし、それが出来てしまう人なら、そもそもプライミングを利用する必要などないかもしれません。
急な方向転換は、反動も起きやすいです。終わった後ぐったりして、むしろもっと休み明けが憂うつになってしまうかもしれません。
例えば、明日着ていく服の準備をしたり、早めに寝られるように昼寝しないで映画を見て過ごしたり、上司に薦められた本を読んでみる、などで、少しずつ活性化していくほうをおすすめします。
3.事例
例えば日曜の午後に、「明日から月曜日、だるいなぁ」と思ってしまうケースを考えてみましょう。
日曜の午後:仕事にまつわる本を読む(プライミング刺激)
↓
「仕事」についての概念が活性化される(プライミング効果)
↓
休日の過ごし方が変わる
・夕食までの空き時間を読書に使う
・読書に疲れたら、負担になるまえに他の事をして気分転換する
↓
月曜日が憂うつではなくなる
↓
週始めから効率的に動き始められる
↓
自分が充実しているように感じられる
如何でしょうか。
月曜日が憂うつではなくなるだけでなく、休日の自分と仕事中の自分に繋がりが出来ることで、切り替えのためのエネルギーを過剰に必要としなくなるのでストレスも減り、自分を有効活用出来ていると自信が持てます。
また、一週間が思っていたよりしんどくならずに済むかもしれません。
プライミングは、その人の信念や価値観に沿った方向に概念を活性化します。
仕事でもっと結果を出したい、と思っているなら上記事例のようになるかもしれません。
仕事よりももっとプライベートを充実させたいと考えているなら、プライベートを侵害するような仕事の仕方を見直すほうへ活性化されるかもしれません。
いずれにしても、「自分がどうありたいか」を浮かび上がらせるきっかけになるでしょう。
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