失敗と学習は成功の糧

失敗を成功体験のタネにする
失敗を成功体験のタネにする

「失敗は成功の母」と言いつつも、やはり失敗はしたくないですよね。
失敗すれば責められる、自分が責任を取らなければいけない、協力者に対して気まずい、自分の技量に自信を失い落ち込む、また同じ失敗をしたらどうしようと不安になる、恥ずかしい・みっともない、等々。

しかし、今普通に「成功」していることも、最初から成功し続けているのでしょうか。
事象そのものは常に成功しているのだとしても、その成功体験を形作る要素一つ一つは、最初から出来たものではないはずです。

小さな失敗をたくさん繰り返して学習し続けた結果が、今の成功体験なのです。

1.仕事で失敗したとき①:好ましい例

失敗する

叱責される

落ち込む

反省する

自分のヌケ・モレに気づく

対策を考える

次回はミスらないぞ!と考える

成功!=自信がつく

2.仕事で失敗したとき②:避けたい例

失敗する

叱責される

落ち込む

「自分はダメな人間だ」と考える

ストレスが強まる

次回の仕事が怖くなる

緊張が高まる

普段はしないミスまでする or 逃走する

自信喪失

3.共通点と分岐点

共通点と分岐点
共通点と分岐点は?

1と2を見ていただくと分かるように、「叱責」→「落ち込む」が共通点ですね。
どういう内容で叱責されるか、それをどう理解して受け止めるか。
そして落ち込んだ後に、どう反応するか。

叱責のされ方や、自分がしたミスに対して周囲がどう反応するかも、失敗に対して大きく影響します。

「お前はダメだ、バカだ、そんなことも出来ないのか」と責め立てられるなら、どんな小さな失敗も出来なくなります。
「今回は〇〇に対する準備不足だった。他の業務が忙しかったのか?体調が悪いのか?次はしっかり準備できるよう、前日に確認しよう」
と言われるなら、自分の業務や健康管理を見直して、次こそ頑張ろう、と思うことが出来ます。

または、周囲からも「大変だったね、次は頑張ろうね」と言われるか、「お前のせいだぞ、責任取れ」と言われるか。

4.落ち込んだ後の分岐のポイントは?

①職場の風土・文化

失敗を責め立てるか、次へ活かせるよう励ますかは、職場の文化や風土によるところが大きいです。
自分もその風土の一部なのですから、本来であれば自分だけが責められるはずは無いのですが。

②ごく小さな失敗はあえて繰り返す

風土、と言われると、では自分ではどうにもできないのでは、と思いますよね。
勿論すぐに変えられることではありません。

今日からでも自分だけで出来る「好ましい方向への分岐」は、小さい失敗はあえて繰り返すことです。
例えば同時に抱えている仕事が複数ある場合。
全部完遂しなければいけないのはもちろんですが、優先順位や自分の役割を考えて、『あえて』手を抜く業務を選んでみる、という場合。
不要(だけど慣例としていつも入れている)項目をあえて削除して提出してみる。

③結果は?

①「資料がダメだ」と言われた→手を抜いてもいい、と仮定したのは間違いだった→次からは従来通りのやり方をしよう。
②提出した資料でそのまま何も言われなかった→次からはこの方法で作ればいい→業務の効率化
となります。
どちらであっても得るところはあります。叱責されても想定の範囲内なので、対策を立てることは容易です。


小さな失敗→学習する→再体験→成功する、という筋道を何度も繰り返すことが、一番有効です。
何も意識せずたまたま成功した場合。「なぜ成功したのか」を考える人は少ないです。むしろ良かった点ばかりに目が行って、「次も同じラッキーが続くとは限らない」と、不安を膨らませる人もいるかもしれません。

大きな樹木は、たくさんの年輪の積み重ねです。年輪は失敗→学習と同じです。
少しずつ学習を繰り返すことで、大きく太くなれるのです。

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