正論→そりゃそうだ→対処法は?
「正論」とは、まさしく正しい理論、のことですよね。
けれど最近では、揶揄される時に「それって正論だよね」と返されることがあります。
まだ学び途中の子どもならまだしも、大人であれば、正論「だけ」では問題は解決しないことを良く理解し、経験もしているからでしょう。
なぜ正論「だけ」ではだめなのか。
それは、正論には具体性が無いからです。
1.正論は正しい
とはいえ、正論は正論です。間違っていない、正しいことを言っているのです。
「誰とでも本音で語り合おう」
「愚痴を言うのは時間の無駄。ポジティブになろう」
「地球を大切に」
など。
そりゃそうだ、と思うことばかりです。正論そのものを間違っている、と言う人は少ないでしょう。
「正しさ」は誰もが認めるところです。
2.正論を言う時とは?
正論って、誰の頭の中にもありますが、誰でもいつでも言うわけではないですよね。
どんな時に思い浮かびますか?
想定されるのは、
- 誰からも(表立って)批判されてはいけないとき(個人ではなく会社や部署を代表して意見するときなど)
- 面倒な問題から早く解放されたいとき
- 言いたいこと、言うべきことが明確になっていない時
などでしょうか。
「その場しのぎ」をするのに、正論はとても役に立つのです。
3.正論に反発したくなる理由は?
正論は正しい。けれど、具体性がありません。
いわゆる「絵に描いた餅」なのです。
どんなに美味しそうな極上の料理も、絵や写真では食べられません。空腹を強めるだけで逆効果です。
言われてもすぐに対処できないし、言われた側の事情を斟酌しないので、つい反論したくなります。
4.正論にどう対処する?
自分にとってそれほど重要ではない場面で遭遇した時は、あまり自分に影響を与えませんね。
スルー出来ます。
ただし、スルー出来ない場面で正論をぶつけられた時、どうしたらいいでしょうか。
正論の欠点は「具体性がないこと」。
であれば、具体性を持たせること。
きれいな料理の絵を、実際に食べられる形に変えることで対処するのはどうでしょうか。
<例>上司から職場で「誰とでも本音で語り合え」と言われた
↓
そりゃそうだけど、そう出来ないから困っているのに…
↓
本音って、自分の本音はなんだろう?
誰になら言えて、誰に言えないのが問題なんだろう?
本音を言わない/言えない理由はなんだろう?
本音を語り合ったことで、自分にどんなめりっとがあるんだろう
↓
今回上司に怒られた理由の中で、「本音を言わない」ことが関係しているものはなんだろう
↓
次は〇〇さんに「~~」をきちんと伝えよう
耳にするすべての正論に対処する必要はないと思います。
あくまで自分がスルー出来ない場面や相手だけでいいです。
対処する意見を選ぶ、または優先順位をつけることも、大事な心の持ち方でしょう。